2020年08月25日
トリーター:西川

ついにオウムガイ展示しました!

先月のトリーター日誌では、“えのすい”にもオウムガイがいて繁殖行動を観察できたことをお伝えしました。
展示できたらいいなと準備を進めていたのですが、ついに展示できました!


オウムガイ展示風景

画像からもわかるように水槽前に「ふ化までの過程」というタイトルで展示物を置きました。
これは昨年度に飼育をしていた個体の標本を並べたものです。
親子の生体展示ができたら いちばんよかったのですが、これはこれで細部までじっくりと観察できてよいですね。
卵殻も子の殻もオウムガイが作り出したものだと思うと生命の神秘が感じられます。
この展示物の他にも、交接や産卵などの繁殖行動をまとめた動画を公開していますのでぜひ見にきてください!

さらに今回の展示では、擬岩を作製しました。
擬岩とは自然に近い環境を再現するための偽物の岩です。
本物の岩を使うよりも軽く、思い通りに加工できるので水族館や動物園では多用されています。
オウムガイの展示では、なるべく自然に似せた環境を創り出したかったので作製することにしました。
水槽の形に合わせて型を作り、そこに砂を接着、最後はスプレーで着色という流れです。
この画像の擬岩はまだ未完成ですが、我ながらなかなかの出来栄えです。


作製中の擬岩

このように生物以外の場所にも力を入れて実現した展示なので、ぜひ近くで隅々までご覧になってください。


関連日誌
2020/07/01 “えのすい”にもオウムガイ

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

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