2025年06月27日
トリーター:渡部

相模湾を知るために

みなさんこんにちは!
6月は梅雨を感じる間もなく、溶けてしまいそうな暑さが続いていましたね。 みなさんは体調崩されてないでしょうか。 私は、先日プライベートで群馬県へ釣りに行ったのですが、曇り予報だったので日焼け対策をあまりせずに出かけたら、腕が真っ赤になってしまいました(今年こそ焼かないと決めていたのに…)。

それでもフィールドはとても楽しいので、ついでかけてしまいますね。
ということで、きょうは野外での採集や調査のお話です。 今月は、江の島での潜水調査、定置網乗船、釣り調査へ行きました。 それぞれ、潜水では沿岸域、定置網では沖合、釣りでは河口域と相模湾にあるさまざまな環境をほんの少しですがのぞき見してきました。

まずは、潜水調査!
江の島の潜水調査には初めて参加しました。 調査のようすを詳しく知りたい方はこちら[ 2025年06月10日 江の島潜水調査 6月 ]をご覧ください。 調査で潜っている場所は、相模湾大水槽のモデルになっている場所です。
海藻が生い茂っていましたが、切り立った岩や底に丸い石があるところは確かに似ています!
印象的だったのは、ハコフグが集まっている岩の隙間です。 江の島の漁港でも時折見かけるので、よくいる魚だなあとは思っていましたが、まさかこんなにたくさんいるとは!

そして、“えのすい” では、目立って展示していない魚であることに気が付きました。 こんなにたくさんいるのに!! ということで、相模湾ゾーン 相模の海の水槽群「漁港」の水槽で展示デビューしました。 思いのほかアクリル面の近くに寄ってきてくれるので、早くも人気者になりそうな予感です。


続いては、定置網乗船!
漁師さんに船に乗せていただき、定置網漁に同行させていただきました。
今回一緒に乗ったのは、サメが大好きな加登岡トリーター! サメを持ち帰るために入念に準備をしていました。
出船はなんと深夜1時! 私たちが寝ている間に真っ暗な海で漁がおこなわれ、そして、朝には新鮮な魚が市場に出まわっているのです。
サバやアジが多く水揚げされていて、時折マイワシやブリなど食卓におなじみの魚が多くみられました。 なかには、大きなアカエイやユウレイクラゲが入っており、展示できたらいいなといった生き物たちもいました。
今回珍しいサメはいませんでしたが、今度サメがいたときには教えてくれるそうです。 漁師さんは常に相模湾でみられる魚たちの最新情報を知っていますので、いろいろな情報を聞くことも乗船の目的のひとつです。 漁師さんの協力により、“えのすい” ではたくさんの魚をはじめとする生き物を展示することができています! いつもありがとうございます!

魚のケアをする加登岡トリーター魚のケアをする加登岡トリーター


最後は、釣り採集!
こちらも加登岡トリーターにポイントなどを教えてもらいながらおこないました。
今回は魚種にはこだわらず、ちょい投げとよばれる方法でおこないました。 表層の魚は目視することもできますが、底の方の魚を知るには釣りをするのが良いと考えたのです。 しかしこの作戦、反省点が多くありました。 この日はとても天気が良く、さらに潮回りが下げ潮と条件が悪く、周りの方も含めほとんど釣れていませんでした。
加登岡トリーターはナイスファイトでヒラメを釣ることができていましたが、私はなんと坊主… 一匹も釣ることができませんでした。
事前に、どんな魚が釣れるかというのは調べたり、先輩トリーターに聞き込みをおこなっていましたが、時間帯や潮回りをよく確認できていませんでした。 また、当たりはあったものの釣り上げることはできなかったので、私の釣り技術もまだまだ修行が必要です。
このままでは帰れません! ということで、今回は小さなカメラで、漁港の表層でくらしている魚を撮影してみました。 魚たちは思ったよりも警戒心が少なく、近づいてもしっかり撮影することができました。


まだまだ反省点もありますが、実際に目で見て体感しなければわからないことがたくさんあります。 今後も相模湾をより深く多角的に知り、展示を通してみなさんに相模湾の「今」を伝えられるように採集や調査を続けていきます!

相模湾ゾーン

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