2019年11月01日

豊潮丸 硫黄島周辺海域生物採集調査航海(1)航海日誌 1日目/西川

  • 期間:2019年11月1日(金)~2019年11月8日(金)
  • 場所:鹿児島県硫黄島周辺海域
  • 目的:ドレッジやプランクトンネット、潜水による生物の採集および海洋環境調査
  • 担当:足立・西川


現在、生物採集や海洋環境調査のために鹿児島県の硫黄島周辺海域へ来ています。
今回もトリーターは 2名の乗船です。
私は前回の勢水丸に続いて 2回目の長期航海ですが、もう一人は5月にも豊潮丸に乗船しているベテランクラゲトリーターです。
そのため今回の最終日にはクラゲ採集の時間を設けており、今現在“えのすい”にいないクラゲを採集し、展示を目指します。
もちろんクラゲ以外にもカニやエビなどの甲殻類を中心とした生物も採集し展示することが今回の目的です。


豊潮丸

今回乗船するのは広島大学の練習船「豊潮丸」です。
天候は快晴で波も高くなく、申し分ありません。気分よく乗船して生物の受け入れ準備をしました。
小さな船で作業できるスペースが限られているので、水槽を置かずにクーラーボックスで飼育をする予定ですが初めてのことなのでどうなるでしょうか。
生物を生かしたまま水族館へ連れていきたいですね。

お昼を食べてさっそく調査開始です。
きょうはドレッジを1回おこないました。
ドレッジはネットを海底に沈めてしばらく曳き、砂や礫、生物を取る方法です。


ドレッジ

浅めの水深を曳きましたが生物はあまりおらず、、、
小さなエビの仲間やゴカイの仲間が少し見られました。
これからもチャンスはありますので次回に期待ですね。


ドレッジ採集

今回の乗船期間は11月8日までの8日間です。
あすはプランクトンネットを使用する予定があり、きょうとは違った生物が見られると思います。
もしかしたらクラゲが採れるかもしれませんね。
航海はまだ始まったばかりです。船酔いの心配もありますが今のところは食事もおいしく食べられています。
あす以降は船がもっと揺れるようになる可能性が高いですが、展示への情熱が揺らぐことのないように臨みたいと思います。

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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