みなさんこんにちは!
毎朝寒くてなかなか布団から出られない藤田です。
寒い日が続いていますので、みなさまも体調にはくれぐれもお気を付けください。
さて、現在相模湾大水槽には期間限定で「光の宿る木」が設置されています。
「光の宿る木」
こちらは海藻で作られていて、大水槽の魚たちがここに寄り添って休んでいることもあるんです。
今回は「光の宿る木」が設置されてからのウツボたちのようすをご紹介したいと思います。
「光の宿る木」を設置してすぐは、ウツボたちがこぞって木の下でごろごろしている姿が見られました。
一躍大人気スポットとなり、大水槽の全ウツボが集合しているんじゃないかと思うほどでした!
ウツボは夜行性で、本来自然界では昼間は岩の陰などに潜んでいることが多い魚です。
しかし、“えのすい”のウツボたちは水槽の環境にすっかり慣れているのか、遮るものが何もない砂の上にいることもままあります。
そこに突如現れた新しい隠れ家の寝心地を試していたのでしょうか。
「光の宿る木」の根元で休むウツボ
しかし最近は、「光の宿る木」の根元にウツボがいることはまばらなように感じます。
たまに何匹か休んでいたり、一匹もいなかったり・・・
どうやらいつもの岩陰や底砂の上に落ち着いた個体も多いようです。
ですが最近は木の根元ではなく、木の別の場所にウツボが隠れていることがあります。
どこにいるでしょう??
正解は海藻の上でした!
なんとも器用に体をひっかけています。
少し季節外れですが、クリスマスツリーのオーナメントのようで可愛らしいですね。
ウツボといったら底の方にいるイメージが強いので、このように上の方にいる姿を意外に思うかもしれません。
ですが、実際に自然界でもこのように海藻の上にウツボが乗っていることがあるんです。
私が学生時代にウツボの観察のため潜っていた海には、誰かが沈めた人工産卵床があり、その上にウツボが鎮座していることがありました。
人工産卵床には、アオリイカが産卵しにやってきていました。
イカは産卵を終えたら死んでしまうため、その死んでいくイカを狙って、ウツボが海藻の上にいることがあるのです。
「光の宿る木」の海藻の上に乗っているウツボを見たとき、以前観察したウツボの姿そっくりで、実際に海の中でもこんな光景があるということを伝えたくなりました。
ウツボが木の上にいる頻度は今後変わってくるのか、「光の宿る木」が設置されている期間、ようすを見ていきたいと思います。
また、木の上にいるウツボは比較的若い個体が多いので、何か関係があるのかも観察したいと思います。
期間限定ではありますが、相模湾大水槽の「光の宿る木」にぜひ注目してみてください。
運が良ければ海藻の中に隠れているウツボが見られるかもしれませんよ。
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2020/07/17 ウツボ好きトリーターのウツボの話]
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2020/09/09 ウツボ好きトリーターのウツボの話 2]
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2020/10/09 ウツボ好きトリーターのウツボの話 3]