みなさんこんにちは。 シリヤケイカの赤ちゃんのお話 第3弾、これで最後です。
この前は現在の産卵のようすをお伝えしたので、今回は卵の成長のお話をしようと思います。
シリヤケイカの卵はこのような形をしています。
写真の左側が二股に分かれていますが、ここを枝に巻き付けてありました。
真っ黒ですね。
コウイカなどでは卵を隠すために砂をかるのですが、シリヤケイカは黒い卵を産み、砂はかけません。
その代わり、卵嚢(らんのう)を作るときに墨を混ぜ込むことで黒くしているのではないかと考えられています。
産卵から1日後の卵がこちらです。
細胞分裂が進んでいるのでしょうか。
細かい粒がたくさんあるのが観察できます。
産卵から7日経つとこんな感じになりました。
まだイカの形にはなっていませんが、だいぶ細胞分裂が進んできていそうですね。
産卵から 12日経過すると…
すでにイカの形ができていました!
こちらが下から見たときのようすです。
卵黄を抱え込むような形ですね。
腕をよく見ると吸盤のような小さなつぶつぶも観察できます。
この卵黄が動くようすも観察できました!
もうおとなと変わらない形です!
この時の大きさは7mmです。
こちらがアオリイカの赤ちゃんです。
大きさはシリヤケイカの赤ちゃんとだいたい同じ 10mmですが、頭の形や外套膜の(がいとうまく)のバランス、色素胞の密度が少しずつ違うので見た目の印象も随分変わりますね。
1cmに満たない大きさで生まれたシリヤケイカも、もうだいぶ大きくなり2~3cmまで成長しました!
体型も丸みを帯びてきて、Kトリーターに鈴カステラみたいだねと言われていました。
まん丸もちもちのシリヤケイカが見られるのは、赤ちゃんの今だけです!
現在「 えのすい生まれの生き物展 」で展示公開中(6月8日まで)ですので、たくさん餌を食べてすくすくと大きくなっているシリヤケイカにぜひ会いに来てくださいね。
バックナンバー
[ 2025年05月05日 シリヤケイカの赤ちゃん1 ]
[ 2025年05月19日 シリヤケイカの赤ちゃん2 ]
関連日誌
[ 2025年02月23日 えのすい初のアオリイカ繁殖個体 ]