きょうは海の日! 遠くの空に大きな雲が見えて夏だなぁと実感します。
気温 30℃超えなので、元気に活動するには暑すぎますけど雨よりはいいですかね。
それこそ海に遊びに行っている方も多いかもしれません。
海と言えば、私たちトリーターにとっては切っても切れない関係で、私自身も海の魅力や現状をできるだけ多くの方に伝えていきたいと思っています。
今回の日誌で紹介するのは、海の現状についてです。
江の島の海と高知県の海を比較しながら見ていきましょう。
「 フィールド活動の高知県生物採集 」でも取り上げているように、7月 9日に高知県の海に潜ってきました。 江の島より南方に位置する高知県は黒潮の影響が強く、ここ江の島よりも沖縄の海に近いイメージです。
まずは、江の島から紹介します。
今は 7月、春に成長していたワカメが一気になくなる時期です。 6月まで岩肌全体をワカメが覆っていて、ワカメの森を手でかき分けて進んでいたのが信じられないほどあっという間になくなります。 今年は例年と比べて長く残っていた方だと思いますが、ワカメの寿命は一年なので当たり前のようになくなりますね。
魚はウツボ、タカノハダイ、ネンブツダイ、ニザダイ、ニシキベラなどは通年見られていて、7月の潜水でも確認できました。 それに、サンゴの仲間のヤギやウミトサカの仲間も江の島には生息しています。
ヤギの画像も載せておきますね、陸上のヤギとは違うものだとわかるでしょう。 固い骨格を持つサンゴの仲間と同じようにきれいですが、木の枝のようなしなやかさがあります。
江の島の海はきれいじゃないというイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、よく調べてみるといろんな種類の生物がくらしていて、これはこれで豊かな海を作り上げているように思います。
高知県の海を見ることができたのは 5時間程度ですが、一番記憶に残っているのはサンゴがたくさんあったことです。
エンタクミドリイシ、カワラサンゴ、ウミバラ、シコロサンゴ、キクメイシ、トゲキクメイシ、ハナガササンゴ、オオスリバチサンゴなどを見て 「おお、これが高知県か」 と思ったのを思い出します。
ヤギやウミトサカの仲間も生息しています。 1か所に集中して生息していたので、鮮やかでとてもきれいでした。
魚はソラスズメダイ、キンギョハナダイ、ネンブツダイ、コロダイなどがいました。
こうやって江の島と高知県の海を比較してみると、サンゴ類は高知県の方が多かったことがわかります。 ただ、ヤギやウミトサカの仲間は江の島周辺も特定の場所ではたくさんくらしていて、そこでは高知県と同じように鮮やかに群生しているようすを見ることができます。
・・・負け惜しみじゃないですよ? 本当です。
魚種も、私は江の島とそれほど変わらないような印象を受けました。
高知県で潜水した時の水温は 26℃、現在の江の島の水温も 26~27℃ なので水温だけ見れば確かに変わらないです。 そう考えると江の島も高知県の海のようにサンゴがたくさん生息する海になる日が来るのかなと思います。
南の海では高水温によってサンゴが白化してしまっているそうで、生息域は北上してくるだろうと思いますが、サンゴの繁殖速度を上回るスピードで水温が上がればサンゴは適応しきれず命を繋ぐごとができなくなってしまいます。 環境問題の話になると長くなってしまいますが、それぞれの場所の海の豊かさを守っていきたいものですね。
これからも潜水の記録を蓄積して海の保全に活かしていきたいです。 この日誌も未来の海を考えるきっかけになったらいいなと思っています。
フィールド調査
[ 2025年07月08日 高知県生物採集 (1) ]
[ 2025年07月09日 高知県生物採集 (2) ]
[ 2025年07月10日 高知県生物採集 (3) ]