こんにちは、藤田です。
みなさん、いきなりですが“えのすい”に最近じわじわとある変化が起こっているのですが、お気づきでしょうか??
実は最近、少しずつ“えのすい”で展示しているウツボの種類が増えてきているんです!!
この日誌を読んでくださっている方の中には既にお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんね。
各トリーターが担当の水槽のウツボをトリーター日誌やHPの新着生物のコーナーで紹介してくれているので、ちょっと情報収集をしないと全種のウツボの把握が難しいですよね。
今回はそんな新入りウツボたちも含め、 “えのすい”で暮らすウツボ全種類を紹介したいと思います!!
全部で何種類か分かりやすいように番号を振っていくことにしましょう。
さすがに全種類紹介となるとかなり長くなってしまいますので今回は種ごとの詳しい紹介の部分はサクッといきたいと思います。
まずは相模湾大水槽に暮らすウツボたちです。
1, ウツボ Gymnothorax kidako
いわずと知れたウツボの代表種、「ウツボ」です。
相模湾でも最も普通に見られる種で、ウツボ=黄色と茶色のしま模様というイメージを持つ方も多いかと思います。
私も一番好きなウツボで以前の日誌でも語りましたが、特に顔と尻びれがおすすめポイントです。
今回は正面顔をお届けします!
2, トラウツボ Enchelycore pardalis
オレンジ色の体と、目のちょっと前についている後鼻孔(ちょんちょんと生えた角みたいなところ)が特徴的なトラウツボです。
顎が湾曲しており、口を完全に閉じることができないため鋭い歯がよく見えます。
発色に個体差があって、オレンジ色が強い個体もいれば、茶色味の強い個体もいます。
3, オキノシマウツボ Gymnothorax ypsilon
白っぽい体に茶色の縞模様が連続しているオキノシマウツボです。
深場に暮らす深海性のウツボで、相模湾でも釣り上げられた記録があるようです。
普段は正面からは見えない大水槽の左隅の方、ネコザメたちがよく休んでいる場所で暮らしています。
なので、ちょっと観察難易度の高い魚です。
たまーに住処の外に出て泳いでいることがありますので、オキノシマウツボを見つけられた方はラッキーです!!
4, ミゾレウツボ Gymnothorax neglectus
茶色っぽい体に黄色い斑点が特徴のミゾレウツボです。
深海性のウツボで水深 200mくらいまで生息しています。
相模湾でもしっかり生息が確認されていて、“えのすい”で暮らすミゾレウツボは、「地先の海の漁師さんの罠に入り込んだウツボをいただいたところミゾレウツボでした」というパターンでやってきました。
相模湾記録はあったものの、なかなかお目にかかれないレアな存在だと思っていただけに、漁師さんに「ウツボ入ったらください」とお願いしてからわりとすぐに連絡がきて、本当にミゾレウツボがやってきた時はかなり驚きました。
大水槽のミゾレウツボはオキノシマウツボと同じところにいることが多く、観察難易度が同じくちょっと高いです。
この後で紹介しますが、実はミゾレウツボ観察チャンスはもう1箇所あるのでぜひそちらも探してみてください!
5, ユリウツボ Gymnothorax prionodon
大水槽の新入りはこちら!ユリウツボです!
以前大下トリーターが日誌[2021年11月13日 まだまだ見えにくいウツボ]で紹介していましたね。
昨年惜しまれつつも閉館した京急油壺マリンパークからやってきた個体です。
茶色い体に淡い白い斑点模様がとてもきれいです。
口の中に模様は無く茶色一色なのも特徴です。
続いて沿岸水槽で暮らすウツボたちです。
沿岸水槽のウツボたちはほとんど私の以前の日誌で紹介しているので軽く紹介するに留めておきましょう。
6, アミウツボ Gymnothorax minor
“えのすい”で現在一番数の多いアミウツボです。
ぎゅうぎゅうに詰まっている姿がとっても可愛いです。
先日、「えのすい釣り部」の花上トリーターが釣りをしている時になにかウツボを見たそうで、写真を見せてもらったところアミウツボでした。
ウツボは顔だけ出している時と全身見えている時の印象がかなり違いますよね。
7, サビウツボ Gymnothorax thyrsoideus
目がとってもキュートなサビウツボです!
この癒し系のかわいさに、ウツボをあまり知らなかった人でもサビウツボのファンになったと聞くことがあります。
昨年は関東地方での観察例もちらほらありましたが今年はどうでしょうか。
今からとっても楽しみです。
8, コケウツボ Enchelycore lichenosa
スマートな吻先(ふんさき)が特徴のコケウツボです。
トラウツボと同様に顎が湾曲しているため、口を閉じても隙間ができています。
その隙間から鋭い歯が見えていてかっこいいですね。
そしてここで 4, のミゾレウツボ再登場です!
ここはアミウツボたちのいる水槽の3つ隣の水槽です。
実は深い海の水槽ということで、大水槽の個体より若いミゾレウツボが暮らしています。
トリノアシとミゾレウツボのツーショット、いえ、ウッカリカサゴもいるのでスリーショットですね!
今はまだ岩の裏側に隠れてしまっていることも多く、ちょっとレアキャラです。
実際順路通り進むなら大水槽より先に来る水槽なので、ぜひミゾレウツボ観察チャレンジしてみてください!
最後は太平洋ゾーン暖かい海の水槽で暮らすウツボたちです。
9, モヨウキカイウツボ Scuticaria tigrina
キカイウツボ亜科に属するウツボの仲間で、これまで紹介したウツボ科に属するウツボの仲間と決定的に違う点があります!
それは、写真では見えていませんが背びれと尻びれが尾端の方に寄っているんです。
これはキカイウツボの仲間の特徴で、モヨウキカイウツボも見ての通り背中がつるんとしています。