みなさんこんにちは。藤田です。
冬の厳しい寒さが少し和らぎ、段々と春の訪れを感じる季節になってきました。
花粉に苦しむYトリーターを横目に見つつ、自分は“そうじゃない”側の人間なので本格的に暖かくなるのを心待ちにしています。
さて、きょうのお話は先日の朝の見回り中のできごとです。
担当水槽以外もぐるっと見て回るのですが、私が特に目を光らせている水槽があります。
それが、「太平洋ゾーン 暖かい海」にあるウツボ水槽です!!
魚名板の紹介もありますが、ここには 3種のウツボが暮らしています。
写真だと黄色い頭のクラカケウツボが一番目立っていますが、開館時間中の観察難易度的にはシマシマ模様のゼブラウツボ、黒斑模様のモヨウキカイウツボの方が見つけやすいのです。
この 3種が並んでいて、かつクラカケウツボがここまで姿を見せているのはかなり貴重なシーンなので、テンションが上がって水槽前で写真を撮りながらにやけていました。
そして、そろそろ次行くか~と移動しようとしたところ、なんとこんな光景が目に入ったのです…!
写真中央の岩の下にゼブラウツボとは別のしましま模様をしたウツボがいるのが分かりますでしょうか???
もっとアップにして見てみようとすると~~~、こっちを向きました!
正面顔です!!!
実はこの水槽には、魚名板で紹介していない激レアなウツボがいたんです!!
その名もシマアラシウツボです。
名前の通り、アラシウツボ属に属し、白黒のしま模様が特徴的なウツボです。
この個体はまだ小さめなので、最初に紹介した 3種よりも小さく、岩の裏に隠れていることが多いので表からは滅多にお目にかかれません。
この写真のようにしっかりと姿を確認できたのは私も初めてだったので、びっくりして思わず「シマアラシ!?」と声に出してしまいました。
シマアラシウツボを見られたのが嬉しくて、つい水槽にへばりついてたくさん写真を撮ってしまいました。
1本目の黒いバンドのところをよく見るとつぶらな眼があるのが分かります。
クラカケウツボと比べると分かりやすいのですが、吻(ふん)が少し寸詰まりな顔をしていてとっても可愛いんですよ。
そして実はこの個体、去年私が担当していたクリスマスの時期のテーマ水槽で展示していた個体なんです。
クリスマスの時と比べると、なんだか 2回りくらい大きくなったような気がします。
個人的な思い入れもある個体なので、展示水槽で姿を見ることができてとても嬉しかったです。
元気に育ってくれますようにと願いつつ、きょうもシマアラシウツボ見えないかな~と水槽を見つめています。
まだもうしばらくは、シマアラシウツボをこの水槽でご覧いただくのは難しいかもしれませんが、水槽のどこかでひっそりと、こんなに可愛いウツボが暮らしているんだなぁと思っていただけたら嬉しいです。
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[2020/07/17 ウツボ好きトリーターのウツボの話]
[2020/09/09 ウツボ好きトリーターのウツボの話 2]
[2020/10/09 ウツボ好きトリーターのウツボの話 3]
[2021/01/17 ウツボ好きトリーターのウツボの話 4]
[2021/02/01 ウツボ好きトリーターのウツボの話 5]
[2021/07/09 ウツボ好きトリーターのウツボの話 6]
[2021/08/31 ウツボ好きトリーターのウツボの話 7]
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