2023年04月01日
トリーター:藤田

ウツボ好きトリーターのウツボの話 15

みなさんこんにちは。藤田です。
きょうは 4月1日、年度初めということで さまざまな環境の変化があると思います。
私自身はえのすいトリーターになって3年が経ち、あっという間に社会人4年目が始まってしまったことに実感がわかず驚いています。
時間の流れが年々早くなっているように感じますが、気持ちを新たに、また一年頑張りたいと思います。
余談ですがウツボの話シリーズも、ここまで続くものだとは思っていませんでした。
これからも気ままに “えのすい” のウツボたちを紹介していきたいと思います!

今回は、ちょっと面白い場所にいる、あるウツボについてのお話です。
注目していただきたいのは、スロープを下るにつれてだんだんと水深が深くなるようすをイメージした、相模湾ゾーンの沿岸水槽の最深部です。
キツネダイやシキシマハナダイがくらすこの水槽には、現在3個体のミゾレウツボがくらしています。
ここは照明が暗い水槽なので、いつもはすたすたと素通りしてしまうという方もいらっしゃるかと思いますが、実はこの水槽こそじっくりと見ていただきたいのです!

凛とした顔のミゾレウツボ凛とした顔のミゾレウツボ

このように、ミゾレウツボがヤギの骨軸に体を絡めて、ぶら下がっているのです!
とっても器用に全身を使っていて、かなり高得点のポージングです!!
そして体全身が見えて、鰭の縁が白いのもよく分かるかと思います。
黄色っぽい斑点の密度が頭部と尾部でかなり違っているのも面白いポイントです。
実はミゾレウツボは深いところに生息する種類のウツボで、水深 100~150mの環境を再現しているこの水槽には、まさにぴったりな種なんです!
私は海の中でミゾレウツボを見たことが無いのでただの妄想でしかありませんが、自然界でもひょっとしたら、こんな風にヤギに体を絡めたりしてくらしているのかもしれません・・・!
いつか水中ドローン調査で、江の島沖のミゾレウツボに出会える日を夢見ています。

さてここからははおまけエピソードで、閉館後に私がミゾレウツボの写真を撮っていたところ、カメラを携えた館長がやってきました。
館長の目的は最近この水槽へ新たに仲間入りしたホッケの写真を撮ることだったのですが、ヤギの骨軸に乗っかっているミゾレウツボの写真も快く撮ってくれました!

ミゾレウツボを撮影する館長ミゾレウツボを撮影する館長

最初に紹介したミゾレウツボの写真は、実は館長が撮影してくれたものでした!
ありがとうございます!
最初は自分のスマートフォンで撮影した写真をこの日誌に載せようと思っていたのですが、ご覧の通り画質があまり良くありません(撮影中の館長の写真はスマートフォンで撮影)。
今回はきれいなミゾレウツボの写真をみなさんにお見せすることができてラッキーでした。

この水槽のミゾレウツボたちはこんな感じで、理由はわからないものの面白い態勢でいることがよくあります。
それではみなさん、ちょっとのんびりとウツボを眺めてみてください。
何とも言えないこの顔に、きっと肩の力が少し抜けると思います。
今年度もぜひ、“えのすい”のウツボたちに会いにきてくださいね。

バックナンバー
2020/07/17 ウツボ好きトリーターのウツボの話
2020/09/09 ウツボ好きトリーターのウツボの話 2
2020/10/09 ウツボ好きトリーターのウツボの話 3
2021/01/17 ウツボ好きトリーターのウツボの話 4
2021/02/01 ウツボ好きトリーターのウツボの話 5
2021/07/09 ウツボ好きトリーターのウツボの話 6
2021/08/31 ウツボ好きトリーターのウツボの話 7
2021/10/15 ウツボ好きトリーターのウツボの話 8
2022/02/07 ウツボ好きトリーターのウツボの話 9
2022/05/27 ウツボ好きトリーターのウツボの話 10
2022/07/21 ウツボ好きトリーターのウツボの話 11
2022/09/23 ウツボ好きトリーターのウツボの話 12
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