2025年04月19日
トリーター:藤田

ウツボ好きトリーターのウツボの話 23

こんにちは、藤田です。
気づけば4月も下旬に差し掛かり、通勤路の桜並木もすっかり葉桜になってぽかぽか陽気の日が増えてきました。 周りでは花粉症でお困りの方がちらほら見受けられますが、幸いなことに私はまだ大丈夫そうなので高みの見物です。

さて昨年 10月から太平洋の暖かい海の水槽を担当していましたが、この4月より担当範囲が拡大しました!
相模湾大水槽をはじめとする相模湾ゾーンの水槽など、過去に担当してきた水槽の多くが再び担当になります。 担当する水槽が増え、チームの顔ぶれや体制も少々変わりました。新しい体制から生まれる新しい視点、大事ですよね。
これからどんな展示にしていくか、構想と妄想をねりねりしています。

私もあっという間にえのすいトリーター歴5年目に突入しましたが、まだまだ生物のことも飼育技術のことも知らないことばかりです。
その生き物にとってより適した飼育環境はなにか、飼育下で繁殖はできるのか、またその手法は… などさまざまな新しい情報を吸収できるように勉強していきたいと思います。

新年度になってさっそく大水槽のウツボたちにあいさつ回りをしておりまして、ふと泳いでいるウツボの後ろを追いかけていたら普段あまり見られない部分の写真が撮れました!

このウツボのこのウツボのこの部分(赤丸)この部分(赤丸)えらです!えらです!

この赤いぴろぴろしている部分がえらです。
魚たちの口から入った水はえらを通り抜けていきます。 今見えている赤いぴろぴろはえらの中でも鰓葉(さいよう)という部分ですが、水中の酸素を取り込むための大事な呼吸器官です。
ウツボのえらは普段皮膚の下にあり、えらを覆っている皮膚には穴が開いています。 この穴のことは鰓孔(さいこう、えらあな)とよびます。
ちなみにイワシやアジなど、多くの硬骨魚類は鰓蓋(さいがい、えらぶた)をもち、こちらはちょっと硬くてぱかっと開く蓋みたいな感じです。
やわらかい穴が鰓孔というイメージですね。 サメなんかも鰓蓋ではなく鰓孔です。

急にえらにまつわる名称がいっぱい出てきてよくわからなくなったかもしれませんが、要するにウツボのえらは普段あまり見えないところということです。
下の写真は鰓孔があるところを丸で囲んでいますが、どこにあるかわかりますか??

鰓孔(赤丸)鰓孔(赤丸)

鰓孔は呼吸のたびに動くので実際に見ていればわかりやすくはありますが、中のえらをみるにはちょっと後ろからのぞき込む必要があるんです。
今回はえらの話になりましたが、またウツボたちのいろんな表情やお話もお届けしていきたいと思います。楽しみにしていてくださいね。

それではみなさま今年度も引き続きよろしくお願いいたします。


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